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そうだ!美術館へ行こう!第14回『プラハ国立美術館』 @ [美術系独自まとめ]


そうだ!美術館へ行こう!第14回『プラハ国立美術館』 @ [美術系独自まとめ]
管理人@博士ちゃんねる
Bedřich Smetana: Má vlast / My Country - Prague Spring 2015 Opening Concert プラハといえば雄大なモルダウ、モルダウといえばチェコの生んだ偉大な作曲家スメタナ、スメタナと言えば交響詩「わが祖国」。第2曲の有名な「モルダウ」が今回のBGMです。
実は「モルダウ」というのはドイツ語読みなので、チェコ語では「ヴルタヴァ」と読むんですね。

というわけで、世界の美術館シリーズ第14回は、チェコ共和国の首都プラハより、「プラハ国立美術館」の特集です。
ヨーロッパでも最も美しい都市のひとつと言われるチェコのプラハ。
特に夜景は大変美しく、見るものに深い印象を残さずにいられないのだとか。

そんな美しいプラハで生み出された芸術は、いかなるものであったのでしょーかッ!
観光案内
「プラハ国立美術館」は複数の建物にわかれて展示されており、ヴルタヴァ川(モルダウ川)の湾曲した部分を中心に以下のようになっています。
ヴルタヴァ川西岸の城塞地区
まずヴルタヴァ川西岸の城塞地区に、
「シュテルンベルク宮殿」…本館。バロック時代から近代くらいまでのヨーロッパ美術。
「シュヴァルツェンベルク宮殿」…ボヘミアのバロック美術。
「サルモフスキー宮殿」…19世紀ボヘミア美術。かつては「聖イジー聖堂」が使われていましたが、現在はこちら。日本語Wikipediaの記述は情報が古いぽい。

ヴルタヴァ川北岸の7区
続いてヴルタヴァ川北岸の7区に、
「ヴェレトゥルジュニー宮殿」…20世紀、21世紀の現代芸術。
ヴルタヴァ川東岸の旧市街
さらにヴルタヴァ川東岸の旧市街(1区)に、
「聖アネシュカ修道院」…中世ボヘミア芸術、および中央ヨーロッパ芸術。
「ゴルツ・キンスキー宮殿」…アジア、および古代芸術。
「黒い聖母の家」…チェコキュビズム。
といった具合で、これらの建物を総称して「プラハ国立美術館」と呼んでいます。
Googleマップはこのあたり。最初、管理人は各建物に☆マークつけといたんだけど、共有しないと見られないようで、解除してしまった…。

他に、プラハ市外ですが、

*プラハ郊外にあるジャー・ナット・サーザボウ市の「キンスキー城」にバロック美術が、
*モラヴィア・スレスコ州にある「フライシュタット城」に19世紀チェコ美術が、

それぞれ所蔵されています。地図省略。
外観と歴史
シュテルンベルク宮殿
ヴェレトゥルジュニー宮殿
聖アネシュカ修道院
プラハ国立美術館は、上記のように複数の建物にわかれていますが、そもそものきっかけは、18世紀末に遡ります。(1796年)
啓蒙運動盛んだったヨーロッパですが、それに影響を受けた中産階級と貴族階級との代表者たちが、プラハの「堕落した芸術」を昇華させようと決意。
「美術家愛好会」を立ち上げ、芸術アカデミーや教育機関、写真画廊などを設立したのがきっかけだと言われています。
内装
ヴェレトゥルジュニー宮殿・内部
今回インテリアとして取り上げるのは、主に現代芸術を扱う「ヴェレトゥルジュニー宮殿」より。
「宮殿」という名前からは程遠い、まるで官庁のような整然とした建物なのですが、中身も大変広々としていてモダンな作りです。
ここに有名なミュシャの「スラヴ叙事詩」の20からなる連作が展示されております。
けっこうデカイなー!
主な所蔵作品
かつては神聖ローマ帝国の首都になった頃もあるプラハ(カール4世時代)ですが、当時は繁栄を極め、「黄金のプラハ」なんて呼ばれたことも。
作品総点数は30万点以上、17世紀の三十年戦争の時に、多くの美術品が略奪などで散逸しましたが、それでもなお多数の作品を誇る当美術館です。スラヴ人の培った芸術が中心となっています。
スラーヴィア
スラーヴィア
アルフォンス・ミュシャチェコ東部モラヴィア生まれのミュシャ。若き日々はパリで過ごし、アール・ヌーヴォー風のポスターを多数残しています。女優のサラ・ベルナールを描いた作品が多いですね。この作品は、故郷のチェコに帰ってきて、大衆文化で消費されている自分の芸術から脱却するための作品。「スラーヴィア」という名前で日本では知られていますが、元のタイトルは「スラヴ風の扮装をしたジョゼフィン・クレーン・ブラッドリー」となっています。アメリカ人実業家チャールズ・クレーンの奥さんがモデル。
エレオノーラ・デ・トレドの肖像
エレオノーラ・デ・トレドの肖像
アーニョロ・ブロンズィーノメディチ家のコジモ1世のお抱え画家であったブロンズィーノ。このエレオノーラは、皇帝カール5世の親下にあたるナポリ副王ペドロ・アルバレス・デ・トレドの美貌をもって知られた長女。ブロンズィーノは他にも彼女をモデルにして複数の作品を残しています。
エレオノーラ・ディ・トレドと息子ジョバンニの肖像
参考までに、第1回のウフィツィ美術館で取り上げたエレオノーラも。
薔薇冠の聖母
薔薇冠の聖母
アルブレヒト・デューラーデューラー2度めのヴェネツィア滞在時に描かれた作品のひとつ。鮮やかな色彩にヴェネツィアの画家たちを唸らせたといわれるます。聖母マリアのシンボルであるバラの冠を授けられているのは皇帝マクシミリアン1世。通常皇帝はローマ法王から戴冠されますが、これは聖母自ら…というユニークな構図。
立つ女
立つ女
パブロ・ピカソピカソ40歳のころの作品。舞台美術・衣装担当として、ロシア・バレエ団とともにあったピカソですが、このころバレエ・ダンサーのオルガと結婚。彼女をモデルに描かれました。大木を思わせるどっしりとした裸婦像は、母性を全面に出してあります。
スラヴ叙事詩/原故郷のスラヴ民族
スラヴ叙事詩/原故郷のスラヴ民族
アルフォンス・ミュシャパリからプラハに戻ってきた壮年のミュシャですが、ハプスブルク家統治下のプラハを見て民族意識をおおいに刺激されます。スラヴ人を称える作品を残したいと思って、それまでとは一転、荘重な画風で描かれた20の連作である「スラヴ叙事詩」。この作品は第1番のもの。ちなみに「ミュシャ」はフランス語読みなので、チェコ語では「ムハ」となるそうです。
スラヴ叙事詩/スラヴ式典礼の導入
スラヴ叙事詩/スラヴ式典礼の導入
アルフォンス・ミュシャ明暗と逆光を使い分け、時代を超えてスラヴの聖人や王がたがいに抱擁し合う、幻想的な作品。明るい光の中で戴冠されているのは、モラヴィアのロスティラフ国王。画面上の真ん中のふたりは、聖書のスラヴ語翻訳や布教活動で知られる、勅使キュリロスとその兄メトディオス。
スラヴ叙事詩/スラヴ賛歌
スラヴ叙事詩/スラヴ賛歌
アルフォンス・ミュシャ20番目、連作の最後を飾るのは、スラヴの歴史を総括する神々しい一枚。背景には大きくキリストが描かれ、光の中には独立に希望をたくすチェコの象徴を。右下の暗い部分は独立をはばむ反対勢力…ということでナショナリズム溢れる作品です。右側の国旗にアメリカの星条旗も描かれているのは、ミュシャのパトロンのひとりだったチャールズ・クレーンに感謝を込めて。
座る女
座る女
エゴン・シーレ世紀末ウィーンを彩る「分離派」の若き旗手、エゴン・シーレ。非常に難しいポーズを消しゴムも使わず一気に書き上げていて、シーレの高い素描力のうかがえる作品です。モデルは愛妻のエディットと言われていますが諸説あり。
ピアノの鍵盤 - 湖
ピアノの鍵盤 - 湖
フランティセック・クプカチェコの生んだ抽象画家クプカ。このひとは音楽を絵画で表現する…という部分にこだわっており、具象から抽象への移行期、30代ごろに描かれたものです。水の波紋を表す円と、鍵盤を表す縦線はクプカが好んで用いたモチーフ。
乙女
乙女
グスタフ・クリムトそれまでの金襴のような特徴的な画風から脱却しつつある、クリムト円熟期の作品。絡み合う7人の乙女が艶めかしく、いわゆる「エロスとタナトス(死)」を主題として扱ったウィーン世紀末らしい芸術です。
アダムとイブ
アダムとイブ
ルーカス・クラナッハザクセン侯フリードリヒ3世のお抱え画家だった大クラナッハ。多数の宗教画、祭壇画を残していますが、このアダムとイブは1526年の作品。若年のころの写実的な肉体美からは脱却しつつあるころのものですね。他にもアダムとイブを描いた作品がいくつかあります。
夜の街角
夜の街角
ヤコブ・シカネーダー20世紀初頭のボヘミアの画家。柔らかなタッチで描かれた情緒的な街の一場面ですが、かれはこういった秋や冬のどこか寂しげな主題を好んで描きました。肖像画がすごいイケメン。
読書する学者
読書する学者
レンブラント・ファン・レインレンブラント28歳の作品。暗がりの中に差し込む一条の光、呼ばれて振り返った瞬間を封じ込めたようなドラマチックな構図、レンブラントの真骨頂が如実に現れている作品。当時彼はサスキアと結婚した直後であり、ノリにノッてたころです。
わたし自身、肖像=風景
わたし自身、肖像=風景
アンリ・ルソー本業は税関職員で、日曜画家だったルソー。遠近法なぞ知らん!と言わんがばかりの大胆な構図で、不自然なまでに大きく描かれた自身の全身像が特徴。後ろに万博の国旗が描かれていますが、ルソーは万博が大のお気に入りであったとか。この3年後、ルソーは官吏を辞めて画家業に専心することに。
アッター湖畔のカンマー城 I
アッター湖畔のカンマー城 I
グスタフ・クリムト人物画のイメージが強いクリムトですが、風景画や静物もたくさん残しています。アッター湖はザルツブルグ市郊外の景勝地ザルツカンマーグートにあり、夏にはクリムトがよく訪れていたとか。実際の風景はこんな感じ。
実際のアッター湖畔のカンマー城
同じような角度探したけど見つかりませんでした。キレイなとこですね。
プラハのカレル橋とフラチャニ城
プラハのカレル橋とフラチャニ城
オスカー・ココシュカココシュカはオーストリアの画家なのですが、ナチスの迫害を避けるため、父の故郷であるプラハに戻ってきたころに描かれました。このころからココシュカは都市風景画をよく描くようになります。フラチャニ城とはプラハ城のことです。
実際のカレル橋とプラハ城
今はこんな感じで昔の面影を色濃く残しています。夜のプラハはほんとに美しいですね~。
緑の麦畑
緑の麦畑
フィンセント・ファン・ゴッホ幻覚症状をおこし、南仏アルルにある、サン・レミの精神病院にいたころの作品。この作品を始めとして「糸杉」シリーズに没頭するゴッホでした。イトスギは生と死の象徴です。
管理人@博士ちゃんねる
夜のプラハ夜のプラハ夜のプラハというわけで、やや短めですが、今回はここまで。
いつもどおり「絵本の中に入っていったような」と評される、夜のプラハでお別れです。管理人はプラハの風景が好きなのです。特別に3枚も貼っちゃう!
チェコ語でさよならはなんていうのかな…。調べると「Na shledanou(ナ・スフレダノウ)」だそうです。
ナ・スフレダノウ!(付け焼き刃

またもや2週間ほどあと倒しになってしまい、このシリーズを楽しみにしてらっしゃるドクターには申し訳ないことでした。
これまとめるのに5時間くらいかかるんですね。時間がないとなかなかできない。
まぁでも、このシリーズは当サイトで、おそらく唯一わざわざ見る価値のあるコンテンツだと思っておるんですが、あんまりアクセスはないですね。

今回の主役はチェコの画家ミュシャ!…といきたいところだったですが、いわゆるアール・ヌーヴォー調の例のアレが少なく、そゆのはフランスあたりの美術館にあるのかな。
まぁそのうちやると思います。お楽しみに。
11.9追記:当記事を「朝目新聞」様でご紹介いただきました!
想像するのがイヤな恐怖というと、管理人はキングの短編の「人間圧搾機」とか「第四解剖室」とかあーいうシチュエーションですね。
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    • ※1 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2016.10.26 0:47
    他の記事も好きですが、美術館シリーズが一番気に入っています。
    これからも、素敵な美術館を紹介してください。
    • ※2 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2016.10.26 0:48
    アクセスが少なかろうが、管理人さんが本気で良いと思うのであれば、積極的にまとめるべき。僕は見てるぜ
    独自記事とはそういうもの。美術には疎い僕だが、クブカとシカネーダはツボなんだ。今回も楽しかった!
    もっと本気を見せてくれい!
  1. >美術館シリーズが一番気に入っています
    アナタのために更新します!
    -------------
    >もっと本気を見せてくれい!
    抽象画がお好きとは珍しいですね。わりとこのシリーズは本気と書いてマジですよ。
    • ※4 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2016.10.29 23:18
    面白く拝見させていただきました
    プラハの街並みは綺麗ですね
    美術は自分にとって新しい世界を広げてくれるようで楽しいです
    楽しみにしてます
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