「いただきます」はいつどのように普及したのか? @ [日本史板]
- 2016.12.11 21:03
- カテゴリー : 民俗・神話学
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1: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 22:37:00
食べ物を取る意味で「いただきませう」という表現は、狂言の猿座頭にすでに見られるという。
しかし集団で「いただきます」というのが普及したのはいつ、どのように?
しかし集団で「いただきます」というのが普及したのはいつ、どのように?
管理人より:日本史板からのまとめですが、民俗・神話学カテゴリーでの更新です。なかなかおもしろい内容のスレ。
2: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 22:38:08
ちなみに「ごちそうさま」は江戸後期から見られるという。
3: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 22:51:06
私の予想。
「いただきます」を日本人の過半が言うようになったのは、たぶん大正から昭和初期以降。
それまでは現在のような「いただきます」はなかったと思う。
以下その理由。
「いただきます」を日本人の過半が言うようになったのは、たぶん大正から昭和初期以降。
それまでは現在のような「いただきます」はなかったと思う。
以下その理由。
4: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 22:54:14
・百姓(農民)は家族で落ち着いて食事できる環境がない。
子供だけで4,5人いるのが普通で、家族で同時に食事をするようなことは「ハレ」の時しかなかったのではないか?
子供だけで4,5人いるのが普通で、家族で同時に食事をするようなことは「ハレ」の時しかなかったのではないか?
5: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 23:01:51
・卓袱台の普及は明治以降
それまでは座敷に盆を置いて食ってたのかな?
とにかく家族が近くによって食ってたわけではない。
良家の主人は家族とは別に食ってたかもしれない。
それまでは座敷に盆を置いて食ってたのかな?
とにかく家族が近くによって食ってたわけではない。
良家の主人は家族とは別に食ってたかもしれない。
22: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 22:50:28
>>5
第2次産業への就労比重が増大して、人口の都市部流入に付随した核家族化に連動している。
戦前の3世代同居家族構成人数では、卓袱台は用を成しえない。
卓袱台以前の主流の飯台は、盆と呼ぶのでなく、お膳と呼ぶ。
一人一膳式。
>・卓袱台の普及は明治以降
>それまでは座敷に盆を置いて食ってたのかな?
卓袱台の普及は、第2次大戦以降だろう。>それまでは座敷に盆を置いて食ってたのかな?
第2次産業への就労比重が増大して、人口の都市部流入に付随した核家族化に連動している。
戦前の3世代同居家族構成人数では、卓袱台は用を成しえない。
卓袱台以前の主流の飯台は、盆と呼ぶのでなく、お膳と呼ぶ。
一人一膳式。
23: 日本@名無史さん 2006/01/25(水) 00:43:22
>>22
なるほど。普及はそうかもしれないな。
貧しい家だと「膳」なんて使ったかどうか怪しいものだな。
なるほど。普及はそうかもしれないな。
貧しい家だと「膳」なんて使ったかどうか怪しいものだな。
24: 日本@名無史さん 2006/01/25(水) 00:58:47
>>23
農村だとすると、囲炉裏の鍋に雑穀やら何やら煮てあるような物を食うって感じか。
農村だとすると、囲炉裏の鍋に雑穀やら何やら煮てあるような物を食うって感じか。
6: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 23:03:35
検索してみると、食事を「いただきます」の語源は、荒神への感謝の気持ちを表す言葉という説が主流。
7: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 23:15:56
合掌は宗教的意味合いが強いから、公立学校で強要するのはいかがなものか
8: 日本@名無史さん 2006/01/23(月) 23:26:02
このスレでは現在のあり方について論争する気はないので、情報提供お願いします。
起源的には宗教的だと思いますが(カマド神への感謝)、私は学校か軍隊での食事が「いただきます」の普及に決定的だったのではないかと予想しています。
起源的には宗教的だと思いますが(カマド神への感謝)、私は学校か軍隊での食事が「いただきます」の普及に決定的だったのではないかと予想しています。
9: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 00:09:28
いただきますの語源・由来
いただきますの「いただき」は、動詞「頂く・戴く(いただく)」の連用形。
山や頭の一番高いところを「頂(いただき)」と言うように、本来は「いただく」は頭上に載せる意味を表した語である。
中世以降、上位の者から物を貰う際に頭上に載せるような動作をしたことから、「いただく」に「もらう」という意味の謙譲用法が生じた。
やがて、上位の者からもらった物や神仏に供えた物を飲食する際にも、頭上に載せるような動作をし食事をしたことから、飲食をする意味の謙譲用法が生まれ、食事を始める際の挨拶として「いただきます」と言うようになった。
山や頭の一番高いところを「頂(いただき)」と言うように、本来は「いただく」は頭上に載せる意味を表した語である。
中世以降、上位の者から物を貰う際に頭上に載せるような動作をしたことから、「いただく」に「もらう」という意味の謙譲用法が生じた。
やがて、上位の者からもらった物や神仏に供えた物を飲食する際にも、頭上に載せるような動作をし食事をしたことから、飲食をする意味の謙譲用法が生まれ、食事を始める際の挨拶として「いただきます」と言うようになった。
10: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 00:14:17
「いただきます」
あなたの魂をわたしのものにして「いただきます」
だったはずだが。
「ごちそうさま」
こっちは、馳走をしてくれた全ての人への感謝。
あなたの魂をわたしのものにして「いただきます」
だったはずだが。
「ごちそうさま」
こっちは、馳走をしてくれた全ての人への感謝。
13: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 00:27:19
>>10,11
それは99%間違いだろう。あるいは民間語源説。
それは99%間違いだろう。あるいは民間語源説。
12: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 00:26:18
「いただきます」は誰に対しての言葉?
日本人が食事の前に自然に口にする「いただきます」は、台所にやどる荒神様という火の神にささげる感謝の言葉だといいます。
食事をいただくことができるのは火があるから、との深い意味から生まれた言葉です。
あっそうなんだ……大人の新常識520 大疑問研究会 PHP文庫日本人が食事の前に自然に口にする「いただきます」は、台所にやどる荒神様という火の神にささげる感謝の言葉だといいます。
食事をいただくことができるのは火があるから、との深い意味から生まれた言葉です。
14: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 00:28:25
諸説あるようだね。
ここから整理しないと、いつ普及したのかは特定できないだろう。
ここから整理しないと、いつ普及したのかは特定できないだろう。
17: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 01:14:55
「ご馳走様」は「ご苦労様」によく似ている。
なんか関係がありそうだ。
なんか関係がありそうだ。
19: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 06:19:23
20: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 14:30:33
軍では食事始めと号令をかけたとか
21: 日本@名無史さん 2006/01/24(火) 22:26:44
なんか「いただきますは生命の犠牲に感謝し」などと言う奴がいるが、江戸時代までは日本人はほとんど動物を食わなかったんだから、そんなことは考えるわけがないな。
25: 日本@名無史さん 2006/01/25(水) 06:22:00
沖縄の昭和初期頃のある農村では、「決まった食事時間」自体がなかったと言っていた。
腹が減ったら一日に何度もさつまいもとかを食ってたとか。
農業は重労働だからな。
腹が減ったら一日に何度もさつまいもとかを食ってたとか。
農業は重労働だからな。
28: 日本@名無史さん 2006/01/25(水) 22:57:30
よく「お百姓さんに感謝していただきますという」とか聞くが、戦前は国民の半数くらいがお百姓さんなんだから、都市住民の話だよな。
29: 日本@名無史さん 2006/01/26(木) 23:21:12
おれの直感だが、「いただきます」が全国的に広まったのは戦後の学校じゃないか?
挨拶としての「いただきます」は大正くらいからはあったようだが。
挨拶としての「いただきます」は大正くらいからはあったようだが。
31: 日本@名無史さん 2006/01/29(日) 16:35:08
>>29
正解。学校給食の一般化で広まる。
家庭で一般化するのは高度経済成長期。
現在の習慣は結構戦後発生のものが多い。バスや電車に乗る時に並んで順番に乗るようになったのも戦後だし。
正解。学校給食の一般化で広まる。
家庭で一般化するのは高度経済成長期。
現在の習慣は結構戦後発生のものが多い。バスや電車に乗る時に並んで順番に乗るようになったのも戦後だし。
33: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 00:07:40
マジレス。以下は分けて考える必要がある。
・語源
「頂き」は頭上の意味なので、上位の者や神から下されるモノの意味ということで間違いないだろう。
・食物を取る意味での用例
すでに狂言で使われているということなので、室町くらいからは使われているのだろう。
・食事始めの挨拶としての用例
aozora文庫で検索してみたら、宮本百合子が戦前書いた作品に食事始めの挨拶としての「いただきます」が出ていた。
しかし、たった1例しかヒットしなかった。それほど一般的ではなかったのか?
・号令としての用例
これがよく分からない。軍隊では「食事始め」だったようだ。
感覚的には戦後の給食が起源ではないかという気がするのだが。
>>31
なにかソースあります?
・語源
「頂き」は頭上の意味なので、上位の者や神から下されるモノの意味ということで間違いないだろう。
・食物を取る意味での用例
すでに狂言で使われているということなので、室町くらいからは使われているのだろう。
・食事始めの挨拶としての用例
aozora文庫で検索してみたら、宮本百合子が戦前書いた作品に食事始めの挨拶としての「いただきます」が出ていた。
しかし、たった1例しかヒットしなかった。それほど一般的ではなかったのか?
・号令としての用例
これがよく分からない。軍隊では「食事始め」だったようだ。
感覚的には戦後の給食が起源ではないかという気がするのだが。
>>31
なにかソースあります?
35: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 01:04:28
>>31
号令としての「いただきます」が戦後の学校給食が起源だとしたら、保護者が学校給食の号令として「いただきます」と言わせるなというのは実に合理的な行動ということになるな。
・日本の伝統に「いただきます」などという号令はないからやるな。
・「いただきます」は左翼偏向だからやるな。
などと説明できる。
号令としての「いただきます」が戦後の学校給食が起源だとしたら、保護者が学校給食の号令として「いただきます」と言わせるなというのは実に合理的な行動ということになるな。
・日本の伝統に「いただきます」などという号令はないからやるな。
・「いただきます」は左翼偏向だからやるな。
などと説明できる。
30: 日本@名無史さん 2006/01/29(日) 16:23:29
日本史板でもわからないのか
32: 日本@名無史さん 2006/01/29(日) 21:05:24
小堺一機が普及させた。
ライオンのいただきます オープニング管理人より:もう終わっちゃったんですよね。
36: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 01:11:01
礼儀作法のルーツは宗教に起源あり。
37: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 07:51:12
靖国の議論と似てるな。
食前の「いただきます」は少し考えればわかるが礼儀作法じゃない。
「お先にいただきます」だとむしろ自分勝手で慇懃無礼な感じもする。
食前の「いただきます」は少し考えればわかるが礼儀作法じゃない。
「お先にいただきます」だとむしろ自分勝手で慇懃無礼な感じもする。
38: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 13:51:39
諸外国の食前のあいさつってのはどんな感じなんだ
39: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 13:59:32
まあ自分でぐぐってみた
とりあえずカトリック
(カトリック系学校ではと但し書きのブログ記事より)
(カトリック 一教会サイトより)
(カトリック 祈祷書よりと書いてあるブログ記事より)
(おなじく)
(おなじく 子供の祈り として)
とりあえずカトリック
(カトリック系学校ではと但し書きのブログ記事より)
主よ、この食事を用意して下さった方々と、これからいただく私たちを祝福してください。
御子イエス・キリストの御名によって。アーメン。
御子イエス・キリストの御名によって。アーメン。
(カトリック 一教会サイトより)
父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます。
ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
(カトリック 祈祷書よりと書いてあるブログ記事より)
主、願わくはわれらを祝し、また、主の御恵みによりてわれらの食せんとするこの賜物を祝し給え。
われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。
(十字を切る)父と子と聖霊の御名によりて。アーメン。
われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。
(十字を切る)父と子と聖霊の御名によりて。アーメン。
(おなじく)
主よ、この食事を祝福してください。
身体のかてが心のかてになりますように。
今日、食べ物に事欠く人にも必要な助けを与えてください。アーメン。
身体のかてが心のかてになりますように。
今日、食べ物に事欠く人にも必要な助けを与えてください。アーメン。
(おなじく 子供の祈り として)
イエスさま、たくさんのごちそうありがとうございます。
おおきくなるため、なんでもたべます。
たべるもののない人もたすけてください。
いただきます。
おおきくなるため、なんでもたべます。
たべるもののない人もたすけてください。
いただきます。
40: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 14:05:08
あー駄目だカト以外はぐぐりにくい
まーなんだ欧米人が食う前になんかやってるなと、それを取り入れていった可能性ってあるよね
まーなんだ欧米人が食う前になんかやってるなと、それを取り入れていった可能性ってあるよね
41: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 14:20:53
↑同意。給食自体アメリカ主導か?
42: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 20:47:32
あー驚いた。ほぼ間違いないと思える結論に達したよ。
「いただきます」の普及は昭和10年前後の小学校教育からで、集団疎開が普及を決定的にしたようだ。
「いただきます」の普及は昭和10年前後の小学校教育からで、集団疎開が普及を決定的にしたようだ。
43: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 20:49:49
25―葉っぱの食卓―
ちゃぶ台が都市で普及しはじめるのは明治時代の後半。
その前に使われていた箱膳を駆逐して家庭の食卓の主役になるのは、大正時代の終わりから昭和のはじめ。
今からせいぜい七十年~八十年前のことです。意外とちゃぶ台の歴史は新しい。
ちゃぶ台になって、食事はきびしいしつけの場になりました。
私など子供のころ、「黙って食べなさい。」「よそ見をしないで一生懸命食べなさい。」「ひじを張るな。」「足をくずすな。」それはそれはうるさく小言をいわれながら食事をしたものです(つい年がわかってしまいますが)。
これは私の推定ですが、ちゃぶ台より前は、食事のはじめに、「いただきます」と声を出して挨拶するのは少なかったのではないかと思います。箱膳ですと、手のすいた順に食事をさっさとするわけで、一斉に食べはじめなくともよかったのです。
いただく、という動作はあったかもしれませんが、一斉に挨拶して箸を取らなくてもよかった、と考えています。
「いただきます」、「ごちそうさま」の挨拶は、案外、学校で教えて、学校から子供を通して家庭に入ったのかもしれません。
「いただきます」でなくとも、いろいろな挨拶がありました。「箸とらば天地御世の恩恵み、祖先や親の恩をあじわい、いただきます」という長い長い挨拶も戦中の学校教育で普及しました。
その前に使われていた箱膳を駆逐して家庭の食卓の主役になるのは、大正時代の終わりから昭和のはじめ。
今からせいぜい七十年~八十年前のことです。意外とちゃぶ台の歴史は新しい。
ちゃぶ台になって、食事はきびしいしつけの場になりました。
私など子供のころ、「黙って食べなさい。」「よそ見をしないで一生懸命食べなさい。」「ひじを張るな。」「足をくずすな。」それはそれはうるさく小言をいわれながら食事をしたものです(つい年がわかってしまいますが)。
これは私の推定ですが、ちゃぶ台より前は、食事のはじめに、「いただきます」と声を出して挨拶するのは少なかったのではないかと思います。箱膳ですと、手のすいた順に食事をさっさとするわけで、一斉に食べはじめなくともよかったのです。
いただく、という動作はあったかもしれませんが、一斉に挨拶して箸を取らなくてもよかった、と考えています。
「いただきます」、「ごちそうさま」の挨拶は、案外、学校で教えて、学校から子供を通して家庭に入ったのかもしれません。
「いただきます」でなくとも、いろいろな挨拶がありました。「箸とらば天地御世の恩恵み、祖先や親の恩をあじわい、いただきます」という長い長い挨拶も戦中の学校教育で普及しました。
44: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 20:53:52
で、「箸とらば」「箸取らば」で検索してみると、昭和10年代から戦中、集団疎開での「いただきます」という号令が山のようにヒットする。
つまり昭和10年前後に小学校で「天皇陛下や兵隊さんに感謝し」て「いただきます」と言わせるようになった。
つまり昭和10年前後に小学校で「天皇陛下や兵隊さんに感謝し」て「いただきます」と言わせるようになった。
46: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 20:59:57
沖縄県の本部小学校の場合
沖縄にまで徹底していたということは、当時の文部省が全国に通達して一斉に言わせるようにしたのだろう。
●昼食……各学級毎の会食、「箸取らば天地御代の御恵み、君と親との御恩味わえ、兵隊さんありがとう、いただきます」と声を揃えて唱和し、箸を取った。
沖縄にまで徹底していたということは、当時の文部省が全国に通達して一斉に言わせるようにしたのだろう。
47: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 21:03:04
つまり、「いただきます」は戦争の気配が濃くなる昭和10年前後に、文部省が全国一斉に指示して小学生に言わせるようになり、それが家庭にまで普及した、と考えられる。
48: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 21:30:28
良スレ
常識的に考えると、「いただきます」の挨拶は家族全員が同時にきわめて近距離で食事をするようになってから広まったもの。
このような条件はサラリーマンの出現以降で、大正期以降に広がったというのが妥当だろう
常識的に考えると、「いただきます」の挨拶は家族全員が同時にきわめて近距離で食事をするようになってから広まったもの。
このような条件はサラリーマンの出現以降で、大正期以降に広がったというのが妥当だろう
49: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 21:44:57
で、なんで文部省が道徳的な前置きに続けて「いただきます」を言わせたかというと、やはりキリスト教の影響が大だろうな。
これもキリスト教会を真似て作られた靖国神社に似ている。
これもキリスト教会を真似て作られた靖国神社に似ている。
50: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 21:50:02
小学校で「いただきます」を言わせない理由があるとすればこんなところだろう。
・「いただきます」は戦時色が強まった時代に天皇に感謝させるために文部省が、事実上強制して小学生に言わせたもの。
日本の伝統などではないし、無論礼儀でもない。
・「いただきます」は戦時色が強まった時代に天皇に感謝させるために文部省が、事実上強制して小学生に言わせたもの。
日本の伝統などではないし、無論礼儀でもない。
51: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 22:29:14
小学校の「いただきます」が「兵隊さん頂きます」の略だとしたら、ずいぶんこの前の議論も変わっていたことだろうね。
算盤学校の不思議
算盤学校の不思議
食事の前には帽子を取り、両手を合わせて「箸とらば雨土御代の御恵み、兵隊さん頂ます」と唱えてから食事にかかるのが常だった。
53: 日本@名無史さん 2006/01/30(月) 23:00:49
まとめると、こんな感じだろう。
昭和に入って国家主義が強まり、天皇崇拝の傾向が出てきた。
欧米通の文部省の担当官が、キリスト教の「食前のお祈り」を真似て、修身教育の延長で、天皇陛下や親に感謝して食事を取る「言葉」を作り出し、全国の小学校で昼食時に実行させた。
これが「箸取らば天地御代の御恵み、君と親との御恩味わい、いただきます」であり、戦時色が強まると「兵隊さんありがとう」などのバリエーションが現れた。
昭和に入って国家主義が強まり、天皇崇拝の傾向が出てきた。
欧米通の文部省の担当官が、キリスト教の「食前のお祈り」を真似て、修身教育の延長で、天皇陛下や親に感謝して食事を取る「言葉」を作り出し、全国の小学校で昼食時に実行させた。
これが「箸取らば天地御代の御恵み、君と親との御恩味わい、いただきます」であり、戦時色が強まると「兵隊さんありがとう」などのバリエーションが現れた。
54: 日本@名無史さん 2006/01/31(火) 07:22:50
昔からの習慣と思い込んでいるものが、実は比較的最近意図的に作られたといういい例だね。
55: 日本@名無史さん 2006/01/31(火) 07:44:47
事実:挨拶・号令としての「いただきます」はインターネットで検索する限り、昭和10年頃からあったとする証言が見られる。
それ以前にもローカルには存在したかもしれないが一般的ではない。
「いただきます」が行われたのは、小学校の昼食前や、集団疎開での食事前。
推測:沖縄を含めて同時期に全国の小学校で「いただきます」が始まっていることから、文部省の通達で開始されたと推測される。
「箸取れば」の内容から、キリスト教の食前の祈りを参考に作られた可能性が高いと考えられる。
補強や反例があったらお願いします。
それ以前にもローカルには存在したかもしれないが一般的ではない。
「いただきます」が行われたのは、小学校の昼食前や、集団疎開での食事前。
推測:沖縄を含めて同時期に全国の小学校で「いただきます」が始まっていることから、文部省の通達で開始されたと推測される。
「箸取れば」の内容から、キリスト教の食前の祈りを参考に作られた可能性が高いと考えられる。
補強や反例があったらお願いします。
57: 日本@名無史さん 2006/01/31(火) 18:38:19
「合掌」と「いただきます」が最初から結びついていたか、というとかなり疑問だ。
「箸取れば」は儒教色が強いので、合掌ではおかしい。
仏教の宗派で食前に合掌する習慣があり、それが後に「いただきます」と結びついたのではないだろうか。
集団疎開は寺が多かったそうなので、集団疎開の話では合掌しながら「いただきます」と言ったという話が見られる。
「箸取れば」は儒教色が強いので、合掌ではおかしい。
仏教の宗派で食前に合掌する習慣があり、それが後に「いただきます」と結びついたのではないだろうか。
集団疎開は寺が多かったそうなので、集団疎開の話では合掌しながら「いただきます」と言ったという話が見られる。
58: 日本@名無史さん 2006/01/31(火) 18:39:38
結論として「自然や人への感謝」と「いただきます」は最初から結びついていたわけだ。
ただ、日本人は儒教を宗教と意識しないので、「いただきます」を宗教的だと考える人は少ない。
ただ、日本人は儒教を宗教と意識しないので、「いただきます」を宗教的だと考える人は少ない。
62: 日本@名無史さん 2006/02/01(水) 23:04:36
海外の日本の「利益」を守るために有事法制は必要?
正確には「箸とらば、天地御代の御恵み、君と親とのご恩味わえ。いただきます。」と言わされて私は弁当を食べました。教室に二重橋の絵が飾ってあって、天皇を拝んで弁当を食べたのです。
それから「丈夫な体をもって早く立派な兵隊になってお国のために戦って、天皇陛下の御ために名誉の戦死をできるような日本人になりなさい」といつもいつも言われて、肝油を食べました。これが給食です。
それから「丈夫な体をもって早く立派な兵隊になってお国のために戦って、天皇陛下の御ために名誉の戦死をできるような日本人になりなさい」といつもいつも言われて、肝油を食べました。これが給食です。
63: 日本@名無史さん 2006/02/01(水) 23:15:54
面白いことに、戦前の小学校では、合掌して人差し指と親指の間に箸を挟んで「いただきます」といったという記憶が結構ある。
これがオリジナルの姿なのかも。
これがオリジナルの姿なのかも。
68: 日本@名無史さん 2006/03/25(土) 00:39:30
『「いただきます」は戦争の気風が濃くなる頃に定着した』という説と『江戸時代の人間は走れなかった。明治になって軍隊と学校で教えたから日本人は走れるようになった』と言う説は似ている。
どこかトンチンカン
どこかトンチンカン
71: 日本@名無史さん 2006/03/25(土) 01:22:55
明治大正の爺さまが「いただきます」というのは流行かぶれだったのか?!
92: 日本@名無史さん 2007/01/22(月) 01:28:47
属人器の習慣(お茶碗や箸が個人専用であること)の普及も、軍隊の食習慣が大きな影響を及ぼした。
結局、伝統的と思われがちな生活習慣は、それほど古いものではなく、ほとんどが近代起源であり、その近代起源の生活習慣の全国民層への浸透には学校教育と軍隊生活が、大いに貢献したと言うこと。
結局、伝統的と思われがちな生活習慣は、それほど古いものではなく、ほとんどが近代起源であり、その近代起源の生活習慣の全国民層への浸透には学校教育と軍隊生活が、大いに貢献したと言うこと。
99: 日本@名無史さん 2007/07/30(月) 02:13:32
周りに聞いてみた
昭和10年生
そもそも給食なんか無かった
昭和15年生
いただきますを教えて貰ったのは親
学校で習った記憶はあまり無い
起源は地域にもよるのかな?
昭和10年生
そもそも給食なんか無かった
昭和15年生
いただきますを教えて貰ったのは親
学校で習った記憶はあまり無い
起源は地域にもよるのかな?
79: 日本@名無史さん 2006/06/24(土) 17:20:17
いただきますの習慣は教えられたが、いただきますの時に手を合わせるように教えられた記憶がない
手を合わせるって最近できたんじゃないの?
それとも我が家が特殊なだけかな?
手を合わせるって最近できたんじゃないの?
それとも我が家が特殊なだけかな?
80: 日本@名無史さん 2006/07/01(土) 18:27:37
お前ら一家がキチガイなだけ
そう気にするな!
そう気にするな!
ほー!案外戦前くらいから、軍隊主導または政府主導で普及したという説が有力な感じですか。推測もけっこう混じってるけど。
昔から言ってるようなイメージありますが、最近の風習なんですねぇ。そーですか、全然知りませんでした。画一教育のパワーすごいですね。
「いただきます」と「ごちそうさま」はセットなんだろうと思ってたけど、どうやらそれも?違うみたい。
管理人が子供の時にどのように教えられたか、イマイチよく覚えてないですが、やっぱり学校より家庭の方が先でしたね。
料理を作ったひと、作物を作ったひと、ブタさんやお魚さんの命に感謝しましょう的なことだったと思います。
こういう考え方は、日本人のアニミズム精神とうまく合致するような気がするので、上から主導の習慣だったとしても、案外すんなりと普及したのではないでしょうか。
12.12追記:Twitterの方で、いやそんなことはない、仏教由来の習慣なのだから、昔からあったよ!というのを見ましたのでついでに追記。

トップ絵は歌川広重による浮世絵シリーズ「東海道五十三次」より「丸子」。
このシリーズでは唯一描かれた食事のシーンということで、お茶屋さんで「名物とろろ汁」をかき込むふたりの旅人がいます。食べる前にはなんにも言わずに黙々と食べたものでしょうか。
言われてみると、浮世絵なんかで食事のシーンというのはあまり描かれないものですよね。そういう細かいところが気になる管理人なのですが。
十返舎一九の「東海道中膝栗毛」という滑稽本がありますが、こちらはわりと食事のシーンがけっこうあります。江戸っ子の弥次さん喜多さんが、東海道を通ってお伊勢参りをする話。
で、どこの宿場か忘れちゃったんですが、管理人の好きな話があるので書いておきましょう。
とある宿場で、食後にお茶と一緒に、たくあんの細長い切れ端が出てきたのを不思議に思ったふたり。
女将を呼んで聞いてみると、この地方のひとはアツアツのお茶を好むのだが、よその地方のひとは熱くて飲めないので、冷たいたくあんでかき混ぜて、お茶を冷ませるように一緒につけてあるという話を聞くんですね。
「へぇーそいつは粋だねぇ!」とご満悦のふたり。
その後お風呂に入るんだけど、お茶と同じで熱すぎて入れやしない。そこで番台に向かって大声で叫ぶ弥次さん。
「おおーい!たくあん1本まるごと持ってきてくれ!」
12.20追記:当記事を「朝目新聞」さんでご紹介いただきました!
まぁー確かに24時間営業はそんなにいらないかな。コンビニがセブンからイレブンまでに戻れば、管理人の不規則な生活も元に戻るかも…。(他力)
昔から言ってるようなイメージありますが、最近の風習なんですねぇ。そーですか、全然知りませんでした。画一教育のパワーすごいですね。
「いただきます」と「ごちそうさま」はセットなんだろうと思ってたけど、どうやらそれも?違うみたい。
管理人が子供の時にどのように教えられたか、イマイチよく覚えてないですが、やっぱり学校より家庭の方が先でしたね。
料理を作ったひと、作物を作ったひと、ブタさんやお魚さんの命に感謝しましょう的なことだったと思います。
こういう考え方は、日本人のアニミズム精神とうまく合致するような気がするので、上から主導の習慣だったとしても、案外すんなりと普及したのではないでしょうか。
12.12追記:Twitterの方で、いやそんなことはない、仏教由来の習慣なのだから、昔からあったよ!というのを見ましたのでついでに追記。
小谷ロ剛@kotaniguchi
庶民も貴族も昭和十年どころかもっと昔から、それをさらに簡略化した「いただきます」「ごちそうさま」を使ってきた。簡略化されるのは世の常だから。よって、キリスト教が入ってきたのが影響しているという説も間違いです。
庶民も貴族も昭和十年どころかもっと昔から、それをさらに簡略化した「いただきます」「ごちそうさま」を使ってきた。簡略化されるのは世の常だから。よって、キリスト教が入ってきたのが影響しているという説も間違いです。
小谷ロ剛@kotaniguchi
日本の仏教宗派の中で最も緩い浄土真宗ですら、食前は「み光のもと我いま幸いにこの清き食をうく頂きます」です。密教になると「我今幸いに仏祖の加護と衆生の恩恵によりこの美わしき食を受く 謹みて食の由来を尋ねて味の濃淡を問わじ 謹みて食の功徳を念じて品の多少を選ばじ 頂きます」です。
日本の仏教宗派の中で最も緩い浄土真宗ですら、食前は「み光のもと我いま幸いにこの清き食をうく頂きます」です。密教になると「我今幸いに仏祖の加護と衆生の恩恵によりこの美わしき食を受く 謹みて食の由来を尋ねて味の濃淡を問わじ 謹みて食の功徳を念じて品の多少を選ばじ 頂きます」です。
小谷ロ剛@kotaniguchi
禅宗になると、ご存知応量器を頭上に「頂き」ながら、五観の偈を唱えます。もはや儀式です。そのときの言葉を四年前にツイートしました。もちろん最後は頂きますです。そんで最初の一口目は庭にある石の上に置きます。そのとき使うのが刷です。本来あれは、布を巻いて洗うための棒ではないのです。
禅宗になると、ご存知応量器を頭上に「頂き」ながら、五観の偈を唱えます。もはや儀式です。そのときの言葉を四年前にツイートしました。もちろん最後は頂きますです。そんで最初の一口目は庭にある石の上に置きます。そのとき使うのが刷です。本来あれは、布を巻いて洗うための棒ではないのです。
小谷ロ剛@kotaniguchi
そんなわけで、食事の前に「いただきます」と言うようになったのはいつから、というのは、天台宗や真言宗の大本山および浄土宗と浄土真宗の大本山に取材すれば、日本語の「いただきます」がいつからで、僧や貴族だけでなく庶民に伝わったのがいつ頃なのか、などが明らかになると思われます。
などなど。やっぱり昔からあったんでしょうか。
そんなわけで、食事の前に「いただきます」と言うようになったのはいつから、というのは、天台宗や真言宗の大本山および浄土宗と浄土真宗の大本山に取材すれば、日本語の「いただきます」がいつからで、僧や貴族だけでなく庶民に伝わったのがいつ頃なのか、などが明らかになると思われます。

トップ絵は歌川広重による浮世絵シリーズ「東海道五十三次」より「丸子」。
このシリーズでは唯一描かれた食事のシーンということで、お茶屋さんで「名物とろろ汁」をかき込むふたりの旅人がいます。食べる前にはなんにも言わずに黙々と食べたものでしょうか。
言われてみると、浮世絵なんかで食事のシーンというのはあまり描かれないものですよね。そういう細かいところが気になる管理人なのですが。
十返舎一九の「東海道中膝栗毛」という滑稽本がありますが、こちらはわりと食事のシーンがけっこうあります。江戸っ子の弥次さん喜多さんが、東海道を通ってお伊勢参りをする話。
で、どこの宿場か忘れちゃったんですが、管理人の好きな話があるので書いておきましょう。
とある宿場で、食後にお茶と一緒に、たくあんの細長い切れ端が出てきたのを不思議に思ったふたり。
女将を呼んで聞いてみると、この地方のひとはアツアツのお茶を好むのだが、よその地方のひとは熱くて飲めないので、冷たいたくあんでかき混ぜて、お茶を冷ませるように一緒につけてあるという話を聞くんですね。
「へぇーそいつは粋だねぇ!」とご満悦のふたり。
その後お風呂に入るんだけど、お茶と同じで熱すぎて入れやしない。そこで番台に向かって大声で叫ぶ弥次さん。
「おおーい!たくあん1本まるごと持ってきてくれ!」
12.20追記:当記事を「朝目新聞」さんでご紹介いただきました!
まぁー確かに24時間営業はそんなにいらないかな。コンビニがセブンからイレブンまでに戻れば、管理人の不規則な生活も元に戻るかも…。(他力)
東海道中膝栗毛 上 (岩波文庫 黄 227-1)
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十返舎 一九 麻生 磯次
岩波書店
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そこまではやってないのかな
もしかしたらその頃の世代の子供は親から教えられて、彼らの中で教師になった人たちが再び学校で教え始めたとかなのかな
それは神さんに対して言う言葉だから
動物食がなくてもいただきますと言う
それは草木や石にも御霊が宿るから
音調とか言い回しについては当時の山手言葉をベースに、語彙については下町言葉を中心に広く採集した
「いただきます」もおそらくその頃からと推察
>浮世絵なんかで食事のシーンというのはあまり描かれないものですよね。
ここで「北斎漫画」を出すのは反則っぽいが、それ抜きにしても、
歌川国芳の「当世商人日斗計 日五つ時」等、わりと例はある。
管理人氏のいう「食事のシーン」に合うかどうかわからないが、
遊郭を描いた作品では宴席の場はよく描かれている。
まぁ、そら「あるかないか」という話をすればチラホラありますよ。思ったほど多くないよね、っていう意味です。
>なんか「いただきますは生命の犠牲に感謝し」などと言う奴がいるが、江戸時代までは日本人はほとんど動物を食わなかったんだから、そんなことは考えるわけがないな。
魚は食ってたし、穀霊を祀ることもあったから、この論理は成り立たないと思う