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そうだ!美術館へ行こう!第18回『フィラデルフィア美術館』 @ [美術系独自まとめ]


そうだ!美術館へ行こう!第18回『フィラデルフィア美術館』 @ [美術系独自まとめ]
管理人@博士ちゃんねる
Rocky Clip 2 - Stair-Top Experienceああああ!やっと投下できました、(ごく一部の方に)長らくおまたせしました。
今回のトップ動画は映画「ロッキー」の階段でのトレーニングシーンより。なんだってロッキーのテーマなのか!後ほど語られます。

というわけで、多忙のためめちゃくちゃ後倒しになってしまった当シリーズ、第18回はアメリカ、ペンシルヴァニア州にある「フィラデルフィア美術館」より!
アメリカにある有数の美術館のひとつなので、作品数もけっこう多いですが、やや玄人向けでしょうか…。
観光案内
フィラデルフィア美術館近辺のランドマーク
ペンシルヴァニア州はアメリカの東部、ニューヨークのすぐ南西。州内最大都市フィラデルフィアを南北に流れるスクールキル川に面したフェアマウント公園の敷地内に、美術館があります(11番)。近辺には他にも「ロダン美術館」も(8番)。
南東方向が市街地中心部となっております。

ギャラリーの配置
美術館は大きくふたつの翼にわかれていて、図でいうと1Fの右側が19世紀ヨーロッパ美術&近現代美術、左側が特別展とアメリカ美術のギャラリーです。
2Fは主に工芸品など。右側が、16~19世紀のヨーロッパ工芸品、左側が日本の浮世絵などを含むアジア美術と12~15世紀のヨーロッパ美術、真ん中が武器甲冑のギャラリー。お目当ての作品を確認の上、効率よく回っていただきたいもの。

Googleマップではこのあたり。
外観と歴史
フィラデルフィア美術館外観
外見はよくある感じの美術館。大きいですね。

万博当時の様子
昔のフィラデルフィア美術館
もともと1876年に開かれた、アメリカでは初の万国博覧会のパビリオンのひとつとして建設されました。その後街の富裕層からの寄付を受けて所蔵作品もどんどん増加。アメリカでは美術品の寄付は税金の控除を受けられるため、名声も得られ、節税にもなる、というわけです。

入り口の階段模型
フィラデルフィア美術館といえば入り口に続く長~あい階段が特徴的。

ロッキー・ステップ
スタローンの映画「ロッキー」でですね、ロッキーがここを使ってトレーニングするシーンがあるんです。そんでてっぺんまで登ってヨッシャーのポーズ。いつしかこの長い階段は「ロッキー・ステップ」と呼ばれるようになりました。

ロッキーの銅像
階段付近にロッキーの銅像が飾られているとか。

ロッキーの真似
ロッキーの真似
ロッキーの真似
当然ロッキーの真似をするひとが後を絶たず。
内装
入り口付近
ギャラリー
ギャラリー
内部はこんな感じ。入り口付近の弓をつがえてるセクシーな女性は、月の女神ディアナの像。
主な所蔵作品
所蔵されてるのは、主に15~20世紀までの北方絵画や印象派、そして現代絵画です。特にデュシャンについては「大ガラス」「遺作」のふたつが恒久展示されており、デュシャンのコレクションを語る上では外せない美術館となっております。
ルグラン嬢の肖像
ルグラン嬢の肖像
ピエール=オーギュスト・ルノワール大人びた少女の表情が魅力的なルノワールの作品。質素な服装に青いスカーフが鮮やかで視覚的にも計算され尽くした構図です。少女のモデルはパリの小売商のルグラン家の娘、マリー・アデルフィーヌ・ルグランと言われていて、彼女が25歳になって結婚した際には、ルノワール本人が立会人になっています。
彼女の独裁者によって裸にされた花嫁、さえも
彼女の独裁者によって裸にされた花嫁、さえも
マルセル・デュシャン20世紀初頭、新進気鋭の前衛芸術家である、フランス人のデュシャンの代表作。通称「大ガラス」と呼ばるとおり、全面ガラス張りです。上部に花嫁を、下部にそれに群がる独身者たちを配置していて、このひとはそれまでの「絵を描く」という部分からの脱却を目指し、既製品を組み合わせたこの「絵画」を制作。いわゆる「ダダイズム」に大きな影響を与えました。
茹でた隠元豆のある柔らかい構造
茹でた隠元豆のある柔らかい構造
サルバドール・ダリ1936年、スペイン内乱勃発の半年前に描かれ、ダリ本人が「内戦というこの柔らかい大きな肉はインゲン豆のような野菜がなくては飲み込めない」と語ったことにより、この作品は通称「内乱の予感」とも呼ばれます。体のパーツがわけわからんことになってるグチャグチャの巨人と、変わることのない雄大な自然をセットで描きました。
鎖につながれたプロメテウス
鎖につながれたプロメテウス
ピーテル・パウル・ルーベンスギリシャ神話に出てくる、神々から「火」を盗んで人間たちに与えた咎で、永遠に続く罰に苛まれる巨人プロメテウスを描いた作品。毎日ゼウスのペットである大鷲が飛んできて彼の肝臓を食っていくのですが、次の日には肝臓は復活してしまう。この雄勁な大鷲の部分は、動物画の得意な画家との共作だそうです。
大水浴
大水浴
ポール・セザンヌ当美術館の目玉作品のひとつでセザンヌ晩年の傑作です。大聖堂の屋根のように組み合わされた三角形の構図が特徴的ですね。一時期はルノワールらとともに印象派展に参加したこともあったセザンヌでしたが、晩年は「自然」と「形状」に拘泥していき、水浴はそんな中でセザンヌの好んだテーマのひとつです。
バレエ教室
バレエ教室
エドガー・ドガ幼い踊り子に心を奪われ、それをカンバスに封じ込めようとしたドガ。新聞を読む保護者らしき人物の無関心な様子と、ダンスに一生懸命な少女たちの真剣な表情が対比として描かれています。
黄色の小品
黄色の小品
ワシリー・カンディンスキーロシアの前衛画家カンディンスキー46歳のころの作品。作品には音楽的なジャンル分けやキーワードを使うことの多かった彼ですが、自ら「即興」とも読んだ当作。第一次大戦直前のミュンヘンにいたころ描かれ、高まる社会不安と戦争への漠然とした不安が描かれています。
カプラローラのヴィッラの眺め
カプラローラのヴィッラの眺め
クロード・ジョセフ・ヴェルネスペインのフェリペ5世の王室画家であったヴェルネの代表作。フェリペ5世王妃、エリザベッタ・ファルネーゼのために描かれました。王妃の故郷パラッツォ・ファルネーゼ(ファルネーゼ宮殿)を遠くに臨む、緻密に計算されつくした構図と色づかい。18世紀風景画を代表する傑作のひとつです。
カプラローラのヴィッラの眺め(部分)
サムネ横長で見づらいから、下の方に描かれた群像も少し。
カーニヴァルの夕べ
カーニヴァルの夕べ
アンリ・ルソーパリのサロンに対抗して開かれた「アンデパンダン展(「独立」の意味)」に出品された日曜画家ルソー初期の作品。パリで長らく税関の官吏を務め、パリからでることはなかったルソーですが、それだけに異国情緒への憧れが非常に強く、異国を舞台にした絵本を数多く参考にしたとか。幻想的で実に美しい作品ですね!
大きな青いドレスとミモザ
大きな青いドレスとミモザ
アンリ・マティス愛人兼助手のリディア・デレクトロスカヤをモデルにして描いた色彩と線にこだわった、マティス晩年の作品。マティスとってはリディアの美しい瞳の色が毎日変わるように見えたらしく「君の瞳は本当は何色なのか教えて欲しい!」と頼んだとか。
リディア・デレクトロスカヤ
線画にもよく特徴が出てますが、助手のリディアはこーんな目鼻立ちの整った美女。マティスは彼女を女神とも讃え、またリディアの方もマティスが亡くなるまでよく尽くしたと言われています。オシドリ夫婦ですね。
ピエタ
ピエタ
エル・グレコ宗教的な主題を好んだエル・グレコのもうひとつの「ピエタ」。「ピエタ」とは「慈悲」という意味で、十字架から降ろされたキリストと聖母マリアが描かれる主題です。キリストを真ん中にしてそれを支えるふたりの弟子、そして沈鬱な表情の聖母マリアで三角形を作ってあるバランスの良い構図。
ピエタ
ちなみにこちらは参考までに、スタブロス・ニアルコス・コレクション蔵の「ピエタ」。
月に吠える犬
月に吠える犬
ジョアン・ミロフランスのパリでキュビズムとシュルレアリスムに触れ、幾何学的な規則性を活かしつつ幻想的な風景を描いたミロ。これは故郷スペインのカタルーニャ地方での夜の農場という素朴な魅力を描いています。タロットカードの「月」にも描かれていますが、「月に吠える犬」にはどんな意味があるんでしょうかねぇ…。
階段を降りる裸体No.2
階段を降りる裸体No.2
マルセル・デュシャンどのへんが「裸体」なのかサパーリわかりませんが、階段から降りてくる裸婦を20段階ほどの静止画で表現した作品。1913年に発表されたこの作品は一大センセーションを巻き起こし、「前衛芸術」の象徴とみなされました。ちなみにデュシャンはチェスの名手としても知られ、当時のアメリカのチャンピオンとも互角に戦える腕前だったとか。
国会議事堂の火災
国会議事堂の火災
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー1864年10月、ロンドンのウェストミンスター寺院(当時の国会議事堂)で起きた大火災。現場に駆けつけ大量のスケッチを描いたと言われるターナーですが、手前に配置したウェストミンスター橋から火災現場へと目線を誘導し、いやがおうにも見るものを巻き込む構図で描かれています。
占い師の報酬
占い師の報酬
ジョルジョ・デ・キリコ形而上学的な表現にこだわった、シュルレアリスムの画家デ・キリコ25歳のころの作品。人気のない広場や時計、列車など、彼の好むモチーフがやはり散見されますね。極端な遠近法を駆使して描かれた、どこか夢の中のワンシーンのようなメランコリックな一場面。
聖痕を受けるアッシジの聖フランチェスコ
聖痕を受けるアッシジの聖フランチェスコ
ヤン・ファン・エイク緻密な書き込みで知られるネーデルラントを代表する画家のヤン・ファン・エイク。キリストが十字架で受けた傷と同じ箇所に表れる傷を「聖痕」というのですが、それが現れたというアッシジの聖フランチェスコを描いた作品。壮大な背景のはるか遠くに見える街並まで丁寧に書き込んでいます。
キリストの磔刑、聖母マリアと福音書記者聖ヨハネの嘆き
キリストの磔刑、聖母マリアと福音書記者聖ヨハネの嘆き
ロヒール・ファン・デル・ウェイデンヤン・ファン・エイクと同様にネーデルラントを代表する画家のファン・デル・ウェイデン。通常3枚セットで描かれる祭壇画をあえて2枚にし、キリストの磔刑という悲劇的なイベントを、今にも気を失いそうな聖母マリアとの対比で劇的に描きました。
魚の魔術
魚の魔術
パウル・クレーカンディンスキーに影響を受けたスイスの画家クレー。ほぼ全面黒の画面は、天と地と水が一体となった世界が描かれており、キャンバスにカラフルな色を塗った後、黒で上塗りし、表面の黒を削って下の色を浮かせる…という手法で制作されました。
スペインの婦人
スペインの婦人
ギュスターヴ・クールベアンチ・アカデミック作品の急先鋒であったクールベ36歳のころの作品。モデルはリヨンでコレラにかかったクールベを看病してくれた女性だとかで、女性の秘める官能性を物憂げな表情と仕草で表現。
ムーラン・ルージュの踊り
ムーラン・ルージュの踊り
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック上記クールベの徹底したリアリズムにおおいに影響を受けたロートレック25歳のころの作品。毎晩のように通いつめたキャバレー「ムーラン・ルージュ」のホールでの一場面で、中央左の男性ダンサー「骨なしヴァランタン」が新人ダンサー「ラ・グリュ」にダンスを教えているシーン。
川の風景
川の風景
トマス・ゲインズバラ イギリスの肖像画家ですが、本人は風景画を好んだらしく「肖像画は金のため」と割り切っていた模様。明るい日差しの中、奥行きのある構図で、ゆったり蛇行する川の手前をボートで渡る農夫たち。素朴な田舎の風景を描いた作品。しかしまぁそうは言っても、ゲインズバラがイヤイヤながら描いてた人物画の方が管理人は好きです。
サント・ヴィクトワール山
サント・ヴィクトワール山
ポール・セザンヌ故郷のエクス・アン・プロヴァンスにあるサント・ヴィクトワール山を描いた連作の1枚。木々や点在する家が、同じようなタッチで混在しており、自然の量感を色彩で表現しようとしたセザンヌらしさの出た作品です。
(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ
マルセル・デュシャン通称「遺作」と呼ばれるデュシャンの代表作のひとつ。美術関連の制作をすっかりやめてしまった晩年にひそかに制作されていた作品。これは彫刻作品なのですが、板塀の覗き穴から見ると、ランプを持った裸体の女性が倒れている…という構図。女性の彫刻にはブタの皮を貼りつけてあります。写真だとわかりづらいので動画でどうぞ。
管理人@博士ちゃんねる
夜のフィラデルフィア美術館今回はこれでおしまい!恒例通り夜のフィラデルフィアでお別れです。1889年版ゴッホの「ひまわり」とかもあるけどもう省略!

フィラデルフィアにちなむ映画としては「ロッキー」以外にも、トム・ハンクスがアカデミー賞とった同名の「フィラデルフィア」なんかもありますね。
これを機会にフィラデルフィアにちなむ映画で、せめて街の雰囲気だけでも味わってみるのもまた良いでしょう。

博士ちゃんねる管理人それではまた次回。
アイ・ラブ・ユー・エイドリアーーーーン!!!!

というわけで、やっと投下できた世界の美術館シリーズ第18回でした。
このシリーズは目の肥えた美術好きなドクター(だけ)がご覧になるわけで、管理人もあんまり適当にはまとめたくはなく、妥協せずにまとめた「つもり」ではありますが、やや短かったかなー。

アメリカの美術館としては、「シカゴ美術館」「メトロポリタン美術館」と続いて今回が第3弾となります。
アメリカ最後は「ボストン美術館」に飾ってもらうとして、どうせずいぶん先になると思うけどそのうち投下します。気長にお待ちください!!(必死

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    • ※1 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2017.12.25 23:31
    ロートレックのムーランルージュって絵画もあったんですね
    大変かと思いますが来年も美術館シリーズの投稿を楽しみにしてます
    • ※3 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2017.12.28 0:30
    美術館シリーズいつもありがとうございます。
    陰ながら応援しています。
    • >※3
      あんまり定期的に投下できなくなりつつありますが、このシリーズは手持ちの資料を網羅する勢いで投下しますので、どうぞ気長にお待ちいただきたく。
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