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罪刑法定主義について語ろう!! @ [法学板]


罪刑法定主義について語ろう!! @ [法学板]
1: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 02:51:36 ID:2o5A16BF
日本の現行刑法は罪刑法定主義を規定していない。
果たして、法治国家といえるのであろうか。
2: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 04:32:30 ID:fJ67/6+0
>日本の現行刑法は罪刑法定主義を規定していない。
牧野先生、乙です
管理人より:「罪刑法定主義」というのは、事後法で犯罪を裁くことはできない、という近代刑法の基本理念のひとつ。
日本は刑法でこの罪刑法定主義を定めてはいませんが、大陸法の影響で憲法の31条、39条あたりで規定されてることになっています。(後述)
英米法の場合は伝統的に「コモン・ロー」という慣例的な考え方があり、
「十全な体系として昔から存在するものであり、判例は、それを宣明するものにすぎない」という立場
から事後法で裁くこともレアケースながらあるそうです。しかし、近代になって法の適正手続きを保障する「デュー・プロセス・オブ・ロー」という考え方から、実質的には罪刑法定主義となっています。あとのほうに出てくるからちょっとだけ。
3: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 11:31:43 ID:1Z5Fjt24
>>1に質問
刑法で罪刑法定主義を定めている国ってあるの?
刑法の上位規範ないしより一般的な法で罪刑法定主義を定めるのが普通だと思うが。
4: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 11:39:02 ID:cBbIe7FM
刑法で定めても別の法律で例外を幾らでもつくれるから、上位法で定めるべきものだ。
5: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 11:54:09 ID:f+AMLb4T
>>4
現在の法体系のなかで、刑法の上位規範はないのだろうか。
6: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 12:10:05 ID:cBbIe7FM
>>5
憲法
7: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 13:36:30 ID:f+AMLb4T
>>6
筋が良い。
刑法は憲法のある部分を具体化した所産なのですよ。
ところで、ある部分とはどの部分なのだろうか。
9: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 14:06:00 ID:qZrIvF7V
憲法のどの条項?
13条?
管理人より:条文を引用するのは久しぶりです。
憲法13条
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
10: 法の下の名無し 2006/01/22(日) 15:46:43 ID:CsTeC61g
31条も
けど⑬からも作れるだろう
管理人より:
憲法31条
何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。
15: 法の下の名無し 2006/01/23(月) 17:45:46 ID:gIFy3lYI
>>10
統治に関する条文の中にもありそうだが。
16: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 00:30:35 ID:9V6ccoDD
31条は、手続き規定じゃないのか??
何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。
手続きさえ規定しとけば、実定法たる刑法は自由に捏造できるんじゃないの?共謀共同正犯とか。

>>15
73条??
管理人より:
憲法73条
内閣は、他の一般行政事務の外、左の[1]事務を行ふ。
  1. 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
  2. 外交関係を処理すること。
  3. 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
  4. 法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
  5. 予算を作成して国会に提出すること。
  6. この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
  7. 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
21: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 00:59:41 ID:ZZt89nD4
>>16
>>18
罪刑法定主義の2つの重要な内容は法律主義に事後法の禁止じゃなかった。

法律主義
三権分立に基ずき市民を代表する議会が、犯罪の構成を決定する考え 

事後法の禁止
犯罪に予測可能性を与え,行動の自由を保障する考え

ついでに最近では、実体的適正により全く無害な行為を罰することは憲法31条に反しているとの判例もある。
<徳島市公安条例事件参照>
13: 法の下の名無し 2006/01/23(月) 02:31:15 ID:OZQZPAg/
アメリカにはないの?アメリカは不意打ちおk?
38: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 10:55:24 ID:ZJj+vo4p
アメリカにも罪刑法定主義あるって。
管理人より:「全然おk!」とレスがついてましたが、アメリカは合衆国憲法修正5条
何人も、大陪審の告発又は起訴によるのでなければ、死刑又は自由刑を科せられる犯罪の責を負わされることはない。ただし、陸海軍において起こった事件、又は戦時若しくは公共の危険に際し、現役の民兵の間に起こった事件については、この限りでない。何人も、同一の犯罪について、再度生命身体の危険に臨まされることはない。また、何人も刑事事件において、自己に不利な供述を強制されない。また、正当な法の手続によらないで、生命、自由又は財産を奪われることはない。また、正当な賠償なしに、私有財産を公共の用途のために徴収されることはない。
および14条1節に
アメリカ合衆国で生まれ、あるいは帰化した者、およびその司法権に属することになった者全ては、アメリカ合衆国の市民であり、その住む州の市民である。如何なる州もアメリカ合衆国の市民の特権あるいは免除権を制限する法を作り、あるいは強制してはならない。また、如何なる州も法の適正手続き無しに個人の生命、自由あるいは財産を奪ってはならない。さらに、その司法権の範囲で個人に対する法の平等保護を否定してはならない。
など、デュー・プロセスに関する規定があるんだそうです。
17: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 00:32:18 ID:ZZt89nD4
13条は一般的に違うんじゃない
31条と39条に73条6号
18: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 00:35:17 ID:9V6ccoDD
>>17
39条は罪刑法定主義の派生原理と違うの?
管理人より:
憲法39条
何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
「二重処罰の禁止」ということがメインの条文。当初GHQ草案にあった「double jeopardy」の意味がわからず当該箇所を削ったのですが、許可が降りずまた復活したため、わかりにくい条文になったとか。ほーそうだったのか!
23: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 01:07:23 ID:9V6ccoDD
ちょっとまて。
犯罪に予測可能性を与え,行動の自由を保障する考え
とは、自由主義的要請のことじゃないのか?
自由主義的要請から事後法の禁止、類推の禁止、遡及処罰の禁止が導き出されるのではないか??

なんで事後法の禁止=犯罪に予測可能性を与え,行動の自由を保障する考えなのかねぇ。。。
24: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 01:18:52 ID:ZZt89nD4
>>23
え?
民主主義的要請と自由主義的要請から罪刑法定主義が導きだされるんじゃなかった。
25: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 01:30:26 ID:9V6ccoDD
>>24
近代的罪刑法定主義に要請されるのが、民主主義的要請、自由主義的要請じゃないの?

罪刑法定主義の沿革をたどると出発地点はマグナ・カルタ。
罪刑法定主義の出発は地点は「犯罪なければ刑罰なし」
そこに民主主義的要請は見出せない。
26: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 01:37:10 ID:ZZt89nD4
>>25
確かに起源はマグナ・カルタ(1215)だけど、確立されてたのは合衆国憲法じゃない?
27: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 01:41:14 ID:9V6ccoDD
>>25
確立、とはどういう意味?
しかも合衆国憲法をいうなら、その前のフランス人権宣言じゃない??
第8条
法律は、厳格かつ明白に必要な刑罰でなければ定めてはならない。
何人も、犯行に先立って設定され、公布され、かつ、適法に適用された法律によらなければ処罰されない。
28: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 02:26:02 ID:ZZt89nD4
>>27
マグナ・カルタはまだ一原則で罪刑法定主義として認識されていなかった。

>合衆国憲法をいうなら、その前のフランス人権宣言じゃない??
間違えた…
1774年 フィラデルフィア宣言
1776年 バージニア権利章典
1789年 フランス人権宣言
人権宣言の罪刑法定主義はアメリカの影響で規定されたのは周知の事実だけど。
29: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 02:57:04 ID:9V6ccoDD
28>>
フィラデルフィア宣言にはバージニア権利章典、アメリカ独立宣言には罪刑法定主義の規定があるのか??

>マグナ・カルタはまだ一原則で罪刑法定主義として認識されていなかった。
一原則とは、自由主義的要請のことか?
そもそもそも、「法律なければ犯罪なし」という罪刑法定主義に民主主義的要請は先験的に必要か?
むしろ、自由主義的要請を標榜する、罪刑法定主義に民主主義的要請という修正を加えたんではないか?

ちなみに通説は罪刑法定主義の思想的沿革を「国家の刑罰権の抑制」という点で、マグナカルタにもとめている。
30: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 03:07:19 ID:QrUGc/Ty
俺は、大学時代(中大)斎藤誠二先生に、罪刑法定主義の源はマグナ・カルタではない、そもそもマグナ・カルタには、そんなことかいてないと教わったが、いったいマグナ・カルタの何条にそんなことかいてあるのか?
32: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 03:58:18 ID:ZZt89nD4
>>30
説として支持されているだけで、大憲章の39条の流れか実際は定かではない。
自分の記憶が正しければ、逮捕だか罰金だかが法に基かなければ成らないで、罪刑についてじゃなかったはず。


>>29
>自由主義的要請を標榜する、罪刑法定主義に民主主義的要請という修正を加えたんではないか?
意味わかんないです。
大憲章は法治主義を理念に添えていた点から考えても、法律主義のルーツ。
すなわち民主主義的要請と自由主義的要請の位置が逆じゃないですか。


それに翌々考えると議題の現行刑法の罪刑法定主義の考えでは、
>>24で良いんでしょ?
33: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 04:27:27 ID:9V6ccoDD
長文ですが…

>>32
まず、マグナ・カルタは「国王に対する刑罰権の規制」という点で罪刑法定主義を表現したものだとされる。
マグナ・カルタ39条
国王は同族裁判かつ(およびという説も)国法に基づかなければ逮捕監禁、財産を没収されない。
この表現は罪刑法定主義じゃないの?
しかし、ここに、自由主義的要請は見出せても民主主義的要請は見出せない。


あと、俺はアメリカの様々な宣言には詳しくなく、フランス人権宣言で語らせてもらうが、フランス人権宣言8条には
法律は、厳格かつ明白に必要な刑罰でなければ定めてはならない。
と罪刑法定主義の自由主義的側面は存在する。
しかし民主主義的側面はどこにもない。

ただ、6条に
法律は、一般意思の表明である。
すべての市民は、みずから、またはその代表者によって、その形成に参与する権利をもつ。
と、民主主義的側面を規定している。
これは国民主権を規定したもので8条の罪刑法定主義と関係ない。

>意味わかんないです
というところですが、以上のように自由主義的側面として罪刑法定主義は発展して、そのあと近代刑法として民主主義的側面が付け加えられた。
で、このことから、民主主義的要請から、罪刑法定主義が導きだされたのは違うんじゃないかと。
罪刑法定主義の法実証主義的側面を打ち消すために民主主義的要請をくわえたんじゃないか。

ただ、自由主義的要請については自由主義的要請から罪刑法定主義が導き出されたという可能性もありますが(フォイエルバッハの罪刑法定主義など)
34: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 05:14:30 ID:ZZt89nD4
>>33
文面が抜け落ちていますよ。
それだと確かに自由権的内容ですが、罪刑法定主義で無いのでは。
フランス人権宣言8条
法律は、厳格かつ明白に必要な刑罰でなければ定めてはならない。
何人も、犯行に先立って設定され、公布され、かつ、適法に適用された法律によらなければ処罰されない。
民主主義自由主義的側面が混在した形をしている。

自分もゴチャゴチャしてますが、誤解が生じているようです。
フォイエルバッハの罪刑法定主義は今日では、法律主義(民主主義の原理)として認識されているのではないですか?
35: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 05:26:55 ID:ZZt89nD4
>>34
付けた足しと訂正です。
フォイエルバッハの罪刑法定主義の
「刑の予告明確性」が今日の自由主義的要請
「法律主義」が今日の民主義的要請です。


あと、調べなおして分かったのですが、施行はフランスか先みたいですけどアメリカの修正5条の方が先に作成されていたみたいです。
36: 33 2006/01/25(水) 09:33:44 ID:R8pFj5Oa
>>35
ちょっとまって。
法律主義とは慣習法の排除。法源に法律以外のものを認めない、ということ。
罪刑法定主義の派生原理。コンメンタールにそうかいてある。
なんで、「国民の代表たる議会で制定した法以外を法とは認めない」という民主主義的要請になるの?


たとえば、国民を代表する議会を経ないで「王」が成文法を作った。それは、慣習法?ちがうでしょ。法律でしょ。
だから法律として認める。法律主義(慣習法の排除)とは地方に延々と伝わる慣習法を法源としては認めない。って意味。民主主義と関係ない。
法律主義(慣習法の排除)と民主主義的要請は別個の概念です。
37: 33 2006/01/25(水) 09:34:23 ID:R8pFj5Oa
ルートヴィヒ・アンドレアス・フォイエルバッハてか、フォイエルバッハがなぜ罪刑法定主義唱えたか知ってる?
心理的強制説からの帰結です。
いつ、フォイエルバッハが罪刑法定主義に民主主義的要請が必要だ!!なんていったの?(ベッカリーアならそうかもしれんが)。今日もそういってる人いる???

たしかに慣習法の排除はいってるね。
でも、法源を成文法に限りなさい、ってことだけですよ。
成文法に限るってことがどうして、民主主義的要請なのか。


明治時代初期の讒謗律など、議会を経ていない。しかし、成文法。
慣習法ではない。よって法律主義の帰結してその効力を認める。

あとフランス人権宣言8条。どうして混在しているの?
あきらかに自由主義的側面だけですよ。
41: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 17:52:59 ID:ZZt89nD4
>>37
すいません長文になります。

まず>>35をちゃんと読んでください「今日の」と書いています。
話に時差を感じます。もしくは、フォイエルバハにこだわり過ぎていませんか。


心理強制説をご存知ならフォイエルバハの予告機能もまた、自由主義的要請でないことは知っていますよね。
そもそも、フォイエルバハの理論では心理強制説>罪刑法定主義>予告機能、明確化、法律主義の原則が生まれましたが… 
現在の罪刑法定主義には、心理強制説自体の姿が有りませんが。

ベッカリーアや仏の人権宣言などの方が先だが、フォイエルバハの罪刑法定主義が理論的根拠とされるのは、教科書の標語的表現・刑法の大原則「法律なければ犯罪なし、法律なければ刑罰なし」であり、今日(現代)ではこれが民主主義ないし自由主義の要請より先行して唱えられると考える人はあまりいないと思いますが。
すなわち、前記のフォイエルバハの理論体系は受け入れられていないということです。
そもそも刑法は憲法の下に制定されるのに、刑法原則が憲法の自由民主主義の原則・価値より上位に置かれるとは考えにくいのですが。


あと、その後の権利請願と権利章典に繋がる意義は別として、大憲章は国王と貴族の間の封建法の確認に過ぎませんよ。
確かに王権が法に縛られた意義は大きいですが、自由主義とは全く異なものです。

>フランス人権宣言8条。どうして混在しているの?
8条の「適法に適用された法律」のデュープロセス条項は、人権宣言以前にアメリカで民主主義を標榜した議論から創られはずですけど。
誤解の無いように、アメリカからフランスに渡った考えです。


最後に今気付いたにですが、憲法に罪刑法定主義の明文による規定が無い以上は、条文を実質的内容か、派生的原理かの見地の違いにより意見が異なっている思うのですが?
たぶん前者は英米法的で、後者は大陸法的だと思いますが。
39: 法の下の名無し 2006/01/25(水) 10:57:00 ID:WEHOpZhC
アメリカにもイギリスにもあるんだが判例法上の刑罰も認められる。これはいいのかね。
東京裁判やニュルンベルグでも論争になったが。
84: 法の下の名無し 2006/06/07(水) 22:24:54 ID:UUYFdV2T
>>39
衡平法上の犯罪って言い回しだっけ?
46: 法の下の名無し 2006/02/08(水) 05:01:51 ID:isiMCgIQ
ここまでのまとめ

罪刑法定主義は日本国憲法(31条39条等)に規定。

A その条文の由来はアメリカから(英米法的な地平から)来たもの説
B フランス人権宣言(大陸法的な地平)からきたもの説


てことで、ここからの論点として、罪刑法定主義は実体的デュープロセスの下位概念か?
47: 法の下の名無し 2006/02/08(水) 05:14:38 ID:Vdi9FKtM
>>46
大陸法的な考えだと、違うんじゃないの?
ていうか、実体的デュープロセスなんてのが大原則として大きな顔をしているのは、アメリカくらいなんじゃ?
48: 法の下の名無し 2006/02/08(水) 05:20:03 ID:isiMCgIQ
>>47
とすると、憲法31条39条に規定された刑法定主義はどう理解すればよいのやら。
デュープロセス抜きに31条の罪刑法定主義を考えられるか。
55: 法の下の名無し 2006/02/08(水) 11:26:25 ID:y5+rdcT/
おもいら、そんなこと議論してるの?

罪刑法定主義は大陸法系の発想で、法律による国家権力拘束という社会契約が元になってるんだよ。
だから、英米の実体的デューとは無関係。


ところが、法律を信用して罪刑が法定されていれば適正だったと思われたものが、立法府の横暴であまり意味のないことだと気づいた。
それが形式的法治主義から実質的法治主義への転換であった。

つまり、この時点でようやく、罪刑法定主義は法定のみならず、憲法拘束を受ける適正なものでなければならないとの認識に立つわけだが、それは20世紀大陸法系の話であって、日本とは別。

一方、日本はどうかというと、明治憲法は罪刑法定主義を規定しているわけだが、これは上記形式的法治主義下のプロイセン憲法を参考にしただけであって、現行31条と異質ということになる。
現行31条はかかる形式的法治主義下の罪刑法定主義に、アメリカ憲法の適正手続条項が合流したものとなる。
だから、31条文言から合流を否定して、松井氏のいうように、手続的デューのみと捉えるのが論理一貫してるわけだ。


でも、通説が実体的デューと捉えるのは、罪刑法定主義とその内容適正も憲法条文上一般規定である31条に認めたほうが簡便だからであって、そのために明治憲法からの合流やアメリカ判例法の実体的デュー解釈を輸入する。
54さんが言うように、そもそもアメリカ判例だってアメリカ憲法に沿って日本の13条的に導き出した理論だから、そういう背景をすっ飛ばして実態的デューを31条に読み込むべきではないし、その必要もない。
64: 法の下の名無し 2006/02/16(木) 19:22:37 ID:H9l6TMBA
議論に水を差すようで悪いが、罪刑法定主義は明文で宣言される必要のあるものなのだろうか。

国王や国家が絶対であった時代であれば罪刑法定主義を宣言させない以上、人民は法に定めた以外の刑罰を恐れる必要があったものと思われる。
しかし、今は国家の為しうる権能は絶対のものではなく、広く解しても、国民の権利を侵害しないという大前提を留保された権能を有するに過ぎない。

とするならば、特に罪刑法定主義を宣言しなくとも、これと逆の事柄を宣言しない限り、人権を前提にした実質的意味の憲法を有することを根拠として罪刑法定主義は認められよう。
65: 法の下の名無し 2006/02/16(木) 21:14:19 ID:RWik7bDg
>>64
そんなたいそうなこといわんでも、ドラエモンのポケットから出してくる説があるじゃないか
68: 法の下の名無し 2006/02/16(木) 22:24:21 ID:9AjV8PCJ
>>64
>国民の権利を侵害しないという大前提を留保された権能を有するに過ぎない。
何故、このように言えるのか。
それは、先人達の不断の努力により、罪刑法定主義をはじめとした様々な権利を一歩ずつ勝ち取ってきた結果、国家の権力を制限することに成功したからである。

もし、我々がそのことを忘れ、人類共通の財産であるこれら貴重な諸権利を、古びた工具のように扱うなら、再び我々は国家の振るう権力の猛威のもとにさらされることになるであろう。
大上段から演説すれば、こんなかんじ?
管理人より:憲法13条(幸福追求権)を「ドラえもんのポケット」として、13条を根拠にすればどういう主張でも「それは幸福追求を脅かす」として正当化できるじゃん、それは危険だよ…という主張をした憲法学者・浦部法穂の説。
66: 64 2006/02/16(木) 21:38:50 ID:H9l6TMBA
ドラえもんのポケット説は名前は大好きだが、疑問だと思う。

ドラえもんが来たことでのび太はしずかちゃんと結婚できた、ではなくて、ドラえもんがいなくたって、やっぱりのび太はしずかちゃんと結婚できたのだ、としないといけないのではないかと思うのである。

憲法は人民が権利を勝ち得てきた記念碑ではあるけれど、そこに並べられた権利は青い鳥のように元々そこにあったのだと考えるべきだろうし、罪刑法定主義は正に初めからそこにあるべきものであろうと思うのだ。
67: 64 2006/02/16(木) 21:41:04 ID:H9l6TMBA
つまりは憲法31条、39条、13条が無かろうが、前文がなかろうが、やはり罪刑法定主義は認められる、と考えられるのではないだろうか。
80: 法の下の名無し 2006/06/03(土) 18:35:02 ID:icN7oTfN
今、日本には罪刑法定主義はないの?
そーなると罪刑法定主義の観点から論ぜよってレポートがかけないんだけど。
あったと仮定して論じろと?

こんな地味なスレまとめて誰が読むのかよくわかりませんが、うちには「法学」カテゴリーがあんだから、しょーがないじゃないですか!(逆ギレ

当初、ウチのサイトには「経済学」「法学」のカテゴリーが存在してませんでした。
テーマがあまりにも地味すぎる!という理由でスレ探索範囲から外してたのですが、思いの外他のカテゴリーのネタ切れ感がすげくて、気はすすまないが仕方なく追加したカテゴリー。
しかし、なんだかんだでこの2カテゴリーはコメントがつきやすい傾向にあり、ネタ切れはどこのやつよりも激しいのですが、廃止しようか存続しようか悩みます。でも硬いやつもやらないと看板倒れになるからなぁー。

というわけで「罪刑法定主義」の明文化あるいはその根拠をどこに求めるのか?というスレなのですが、いつものこの原理を目にすると思い出すことがあります。(前にも書いたかも)
ジェフリー・アーチャーの短編小説に「犯罪は引き合う」というのがありますが、これはイギリスの法律のほころびをついて、犯罪行為(に見えるけど実は違う)を繰り返す、とある紳士の物語。
歯噛みして悔しがる警察の鼻先で、大金をせしめて悠然と去っていく紳士が痛快なのですが、しかし裁くことはできない!というわけですねぇ。

スレでは英米法や大陸法から連綿と受け継いできた内容について、難しい内容が語られており、管理人はさっぱりわかりませんが、要するにこれは、個人の権利を守るため国家権力の専横を掣肘するための理念です。
イギリスの「マグナ・カルタ」(1217年)あたりまで遡るわけなのですが、なんでこんな早期にイギリスで国王の権力が低下したのかというと、百年戦争の最終段階でフランスにボロ負けして大陸の領地をことごとく失った…、というのが主な要因だと言えるでしょうか。
ジョン失地王も、自分が人権史において重要な足跡を残したつもりは1ミリもなかったろうと思いますが、国王の権威が地に落ちたため、なんらかのアメを与えなくてはならず、イギリスでは相対的に国王に対して「議会」が大きな力を持つこととなりました。

そこから約300年後、清教徒革命で国王(チャールズ1世)を処刑するにまで至るのですが、当時このイベントは驚天動地もいいとこだったそうですね。それからフランスも遅れてこの流れに追随(ルイ16世)、ヨーロッパの君主たちは震え上がったことでしょうて。

デュマの「三銃士」の続編「二十年後」には、このチャールズ1世処刑の場面で、例の4人が国王救出のため暗躍するシーンがあります。
ハラハラ・ドキドキの展開で、救出まであと1歩!だったんですが、惜しいところで失敗。あえなく裁判で死刑を宣告されて、奴隷のように鎖で繋がれて連行される国王に野次を飛ばし、ツバを吐きかける庶民…。
有り金をはたいて、ロンドン中の死刑執行人の買収を試みて時間稼ぎをしつつ、イチかバチかの国王救出作戦を実行する4人なのですが、はたして!

管理人はあんまり「罪刑法定主義」について書くことないから、無理やり歴史小説の話でお茶を濁しておきます、ウフフ。

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    • ※1 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.8.27 21:52
    13条でワリとなんでもできる説はヤバすぎるからなあ。同条項にある公共の福祉もドラえもんのポケット化しちゃって公権力がどうとでも幸福追求権を制限できることになりかねない。
    今の通説、判例はもちろんそんなことにはなってないみたいだが、ヤバい条項はちゃちゃっと改正した方がいい。国民の人権のためにね。

    「憲法は変えてはいけないんです」とか連呼してた連中がいかに人権の敵であるかということが、憲法をちょっと勉強しただけで分かってしまう。
    • ※2 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.8.28 1:12
    幸福追求権はそもそもアメリカ連邦憲章における財産権の扱いが元ネタだし

    自由競争で財産を得るのは自由。そして個人の財産である以上、国家が勝手に徴用することは許されない。幸せ(財産)をつかむために商売をする自由、つかんだ幸せを奪われない自由という意味合いがなぜーか今に至っているだけで……個人的には「誤訳」に近いだろとしか

    一応判例では「人格権」の範疇だからドラえもんのポケットは正直な所飛躍しすぎとしか個人的には感じない。
    それ以上に誤訳という感じはするけど
    というか、慣習法の廃止廃止云々言うけど、憲法は究極的には慣習法を元ネタにしているから厳密に根源を論じれば論じるほど慣習法を廃止してないじゃんって堂々巡りになる議論しかしてない気がするなぁ……コレ

    罪刑法定主義は、刑罰に慣習法を持ち出さない、事後法を起こさない、法治主義に基づく刑法体系とその運用規範全般と物と見なすべきであって、わざわざ憲法にうちの国は罪刑法定主義でやります! と文章にする意味は無いでしょ。
    • ※3 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.8.28 14:49
    一から国を作るとして完全に論理的な近代法のテキストとは何かみたいな研究ってあるんだろうか
    • ※4 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.8.28 23:29
    ※3
    近いのが「純粋法学」という分野。
    自分の乏しい理解力で説明すると
    『理論的には可能。でも現実には不可能に近い』が純粋法学の結論だったはず

    何しろ、純粋法学の価値観では、いわゆる天賦人権説なんて妄言もいいところになっちゃうし。まぁ、法実証主義の立場&非キリスト教国家だとそういう風に考えることは普通に出来ちゃうけど。
    • ※5 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.8.29 7:41
    スレ読んでよくわからないんだけど、なんで憲法31条、39条があるのに
    罪刑法定主義が無いことになるの?
    • ※6 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.9.2 11:58
    今まで考えたことなかったけど、言われてみれば、たしかにそうだよな……。

    文言解釈だけだと、憲法31条は「法律の定める『手続』によらなければ」。「法律に定められた『罪』を侵した時を除いては」ではない。つまり、31条はあくまでも適正手続の要請を主目的とした条文なわけだ。
    で、39条は「実行の時に適法であつた行為」とするのみで、「適法な行為」が何かを明確に規定すべき、類推解釈とかは許されない、とまで明記してるわけじゃない。

    13条はなんか違う気がするんだよね。
    このへんの学説知らんままの素人意見だけど、そもそも懲役刑を課すこと自体が人身の自由の例外として認められているものである以上。
    民事上の問題と同じように、得られる利益と失われる利益を比較衡量したり、制約した権利が憲法上保障されるかを三段階審査したり、って方法論自体が馴染まないんじゃなかろうか。そもそも、刑事罰を課すこと自体が人権保障の例外だから。

    現行憲法から解釈をひねりだすと、31条、39条は罪刑法定主義を前提とした条文になっている。適正手続と遡及処罰の禁止は罪刑法定主義の派生原理だから。
    それに、73条6号は法律によってしか刑罰を定めることができないという原則を前提にした上で、その例外として条例への委任を許していると解釈できる。

    言ってて自分でも理屈が苦しいような気がするけど、こんな感じで組み立てざるを得ないのかなあ。
    長文失礼しますた。
    • ※7 : ドクター・ノオ・ネーム
    • 2018.9.2 13:25
    本スレを読んで疑問に感じたこと。

    今まで、デュープロセスっていうのは、「形式的に法に則った手続きを経ている」に留まらず「実体としても手続が適正であること」を指す。
    つまり、実体的適正手続はあくまでも、別件捜査等訴訟法、手続法上の問題を議論すべきためのもので、実体法上の根拠はまた別に考えるべきなんじゃないかと思ってたんだけど。

    もしや、俺がずっと勘違いしてた?
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